内定者フォローの効果と改善点とは? | 内定者フォローに対するZ世代1,119人のホンネ【第4回】

ダイヤモンド社 HRソリューション事業室 広瀬一輝

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  • ダイヤモンドHRD総研

近年、人手不足が加速する中、人材獲得競争はますます激しさを増しています。就活生の多くが複数の内定(内々定)を獲得しており、企業が内定を出しても、内定承諾が得られないケースや、内定承諾後であっても辞退されてしまうケースが少なくありません。企業の採用活動において、内定者の「つなぎとめ」は大きな課題になっています。

優秀な人材をつなぎとめるためには、入社への不安を解消し、企業への期待や信頼感を高める「内定者フォロー」が必要不可欠です。この連載記事では、ダイヤモンドHRD総研が、入社3年目までのビジネスパーソン1,119人を対象に実施したアンケート調査の結果をもとに、イマドキの内定者の実態とフォローのポイントを読み解いていきます。

同期との「横のつながり」は入社後も活きる

前回の記事では、企業が実施している内定者フォローの内容と、内定者はそれをどのように受け止めているのかについて取り上げました。「人間関係」や「働き方」に対する不安に寄り添い、職場見学や実務体験といった職場のリアルを知る機会を設けたり、懇親会などで人間関係の構築をサポートしたりすることが満足度につながると分かりました。

それでは、そうしたフォロー施策は、内定者にとってどのように役立っているのでしょうか? 一方で、どのような不満を感じているのでしょうか? 今回の記事では、フリーコメント回答をもとに、内定者フォローの効果と改善点を読み解いていきます。

まず、≪内定者フォローの役に立った点、うれしかった点≫についてのコメントを見ていきましょう【グラフ1】。最も多かったコメントは「同期と仲良くなることができた(67件)」で、横のつながりができたことをポジティブに感じている内定者が多いようです。中には「同期との関係が入社後も支えになっている」というコメントも複数あり、内定期間のみならず、入社後のメリットにもつながっていることが分かりました。

次いで、「人事や先輩が親身に対応してくれた(28件)」「先輩社員と交流することができた(24件)」など、縦のつながりに関するコメントが多くありました。入社後の人間関係に不安を抱く内定者が多い中で、人事や先輩社員の人となりに触れることが、安心感やこの会社を選んでよかったという気持ちにつながると考えられます。

また、「会社や仕事への理解が深まった(24件)」「入社後のイメージがついた(24件)」「会社や職場の雰囲気がわかった(22件)」などのコメントからは、どんな会社で、どんな人たちと、どのように働くのかのイメージがついたことを、ポジティブに受け止めている内定者が多いことが読み取れます。

フリーコメント回答を見ても、やはり「人間関係」や「働き方」に対する不安解消につながることがポイントであることが分かります。企業としては、内定者にこうした効果を実感してもらえるようなフォロー施策を企画・実施することが重要と言えるでしょう。

フォローの「充実」と「負担」への相反する不満

一方で、イマドキの内定者は、実施された内定者フォローに対して、どのような不満や改善点を感じているのでしょうか? ここからは、≪内定者フォローの不満だった点、改善したほうがいいと思う点≫についてのコメントを見ていきましょう【グラフ2】。

最も多かったのは「負担が重かった(40件)」で、負担が大きい課題や、移動を含めた拘束時間の長さなどが不満につながっていることが分かります。その一方で、「交流の機会や時間が少なかった(23件)」「フォローの内容が薄かった(21件)」「提供する情報が薄かった(18件)」「実際の仕事や雰囲気が見えなかった(12件)」など、フォロー施策の量や密度が不足していることへの不満の声も多くありました。

第2回の記事でも、「先輩社員との交流やスキルアップの機会」を求める一方で、「残りの学生生活や卒業旅行を楽しむ余裕がほしい」とも感じているという内定者の相反する期待を取り上げました。企業としては、フォローの充実を図る一方で、負担感が大きくなりすぎないようにバランスをとることが重要だと言えるでしょう。

次いで、「担当者の対応に不満があった(35件)」というコメントが多くありました。内定期間中は、人事や先輩社員との数少ない接点で、企業へのイメージが左右されてしまいうるため、連絡の頻度やスピード、情報の正確さなどには注意が求められます。

内定者一人ひとりで状況や期待は異なるため、全員が不満を持たないフォローを実現することは難しいかもしれませんが、こうした生の声を参考にしながら、より良い内定者フォローを企画・実施することが大切だと言えるでしょう。

まとめ

今回の記事では、≪内定者フォローの役に立った点、うれしかった点≫と≪不満だった点、改善したほうがいいと思う点≫についてのフリーコメントをご紹介しました。

第1回から第3回の記事でも見てきたように、内定者同士の横のつながりと社員との縦のつながりをつくること、入社後の仕事や働き方がイメージできるような機会や情報を提供すること、フォローの充実と負担感のバランスをとることなどが、内定者の満足度を高めるポイントであることがフリーコメントからも読み取れました。

改めて、この連載記事では、ダイヤモンドHRD総研が、入社3年目までのビジネスパーソン1,119人を対象に実施したアンケート調査の結果をもとに、イマドキの内定者の実態とフォローのポイントを読み解いてきました。ぜひ皆さまの会社における内定者フォローのアップデートにお役立ていただけると幸いです。

記事構成・編集

ダイヤモンド社 HRソリューション事業室 広瀬一輝

1993年生まれ、高知県出身。2016年に新卒でダイヤモンド社に入社。書店営業部を経て、17年よりHRソリューション事業室で人材開発事業に携わる。適性検査、動画教材、研修プログラムなどの企画開発のほか、HD領域の書籍編集を担当。趣味は読書(SF・ミステリ)とオンライン将棋。

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