東日本銀行

内定者と同世代の学生が参画した『Z世代のための内定者フォローワークショップ』を通じて、 東日本銀行が目指す『中小企業のトータルパートナー』の未来の担い手の土台を作る

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2024年4月に創立100周年を迎える東日本銀行は、東京を核とした首都圏に店舗展開する歴史のある地方銀行だ。近年は、各種研修を手掛ける「金融ビジネススクール」を設置するなど、“人財”育成の強化に尽力している。今回は、そんな東日本銀行が導入した人財育成の入り口ともいうべき『Z世代のための内定者フォローワークショップ』について、人財部の矢ケ崎様・幡野様に導入の経緯や、実際に活用した際の感想などを伺った。

課題

研修準備の負担が大きく、内定者のニーズに合致しているのか不安もあった

人財部 金融ビジネススクール 副校長 矢ケ崎裕一 様

人財部 金融ビジネススクール 副校長 矢ケ崎裕一様

御行では、採用の過程でどのような点を重視して選考を行い、内定を出されているのでしょうか?

矢ケ崎

コミュニケーション能力に長けていることに加え、どんな仕事にも主体的に挑戦する意欲があり、かつ想像力、発想力を持った人財を求めています。一般的に銀行というと、お金を集めて貸すところ、というイメージがあると思いますが、当行の主なお客さまは中小企業であり、中小企業のお客さまの経営課題を解決するソリューションのご提案がメイン業務となっています。そうした業務に携わっていくためには、決算書だけでは読み取れない経営に関する情報を把握することが不可欠であり、コミュニケーション能力を始めとする先に挙げた要素が、どうしても必要になってきます。

それに加えて、最近では備えておくべき知識も高度化しています。2022年に人財部内で「金融ビジネススクール」を立ち上げたのも、研修でそうした知識・スキルを身に付けておく必然性があったからです。

「金融ビジネススクール」について、もう少し詳しく教えてください。

矢ケ崎

金融ビジネススクールは年齢や職位に関係なく、スキルレベルに応じた研修を提供する機関です。支店長や副支店長の経験者も育成に携わっているところが特徴的で、実践的なソリューション営業力や与信判断力などを養うことを目指しています。新入社員向けの研修も、このスクールの管轄になっています。

育成に力を入れて人を大切にされている御行ですが、内定者フォローに関しては、これまでにどのような課題感をお持ちだったのでしょうか?

矢ケ崎

以前は先輩行員の座談会を行い、その後で内定者に自由に質問してもらう形式のガイダンスを実施したり、内定者同士の交流を深めるためのグループワークを行ったりしていました。それなりの手ごたえは得られていましたが、人財部で企画から運営までを一貫して行っていたので、限られたマンパワーの中では、準備の負担が大きいのがネックでした。また、人財部で「こういう内容が求められているのではないか」と考えて用意した内容が、本当に内定者の求めることに合致しているのか、という不安もありました。

具体的には、企画から運営までの準備で、どのような部分に負担を感じられていましたか?

矢ケ崎

座談会を開催するにあたって、内定者が話を聞きたいのは年齢が近い若手行員なのか、それとも経験豊富な中堅行員なのか等、企画段階で意外と時間がかかってしまいました。ガイダンス実施後は、毎回内定者から感想を募っているのですが、「もっとこんな人の話を聞いてみたかった」とか「席を固定せず、色んな人と交流できるようにしてほしかった」といったように、内容からオペレーションに関する部分まで、さまざまな意見が寄せられているので、時間をかけて準備してはいるものの、不十分だった部分はあったと思います。

導入の決め手

初見から「楽しそうな内容で、内定者に前向きに取り組んでもらえる」と感じた

人財部 企画グループ チーフ 幡野優香様

人財部 企画グループ チーフ 幡野優香 様

そんな課題感をお持ちのなかで、今回『内定者フォローワークショップ』を導入していただきましたが、選ばれた決め手は何だったのでしょうか?

幡野

営業の方にこちらを紹介していただき、第一印象から「これなら学生に楽しんでもらえそうだな」と感じました。ワークを通じて、まだお互いのことをよく知らない内定者同士でコミュニケーションを図ってもらい、仲良くなってもらうことが、こちらの一番の目的です。そのためには楽しそうなもののほうが、盛り上がる可能性は高いはず。

 内定者同士コミュニケーションを深め、入行前から同期の結束を強めてもらうことができれば、採用活動の大きな課題である、内定者の定着率の向上効果も期待できると考えています。

『内定者フォローワークショップ』は、人材開発・組織開発の権威・中原淳先生のゼミ(立教大学経営学部中原ゼミナール)とダイヤモンド社がタッグを組み、内定者とほぼ同年代のゼミ生の意見を取り入れながら企画・開発したものです。先ほど「人財部で用意した研修やワークショップの内容が、内定者の求めていることと合致しているか不安があった」とおっしゃっていましたが、学生がかかわっているということも、選択の理由になっているのでしょうか?

幡野

まさにその部分は大きくて、学生さんが関わったワークショップなら、より内定者の求めているものに近づけるだろうと。実際、ワークをじっくり見てみると、私たちでは思いつかないような内容・構成になっていて、学生さんならではのアイディアや遊び心が散りばめられていました。映像や音響効果でうまく興味をひきつけたり、自然とスムーズなコミュニケーションが図れたりするような仕掛けになっていて、楽しみながらも、きっちり学ぶべきことは学べるな、と思いました。

活用シーン

初回の内定者の顔合わせで『ツナマル』を活用し、関係性の構築をサポート

100分後にゼッタイ仲良くなれるワークショップ「ツナマル」

『内定者フォローワークショップ』は『つながるアニマル(略してツナマル)』『新人探偵団の事件簿』『おおはしゃぎの旅』『初めての勇者研修』という4種類のワークショップで構成されています。今回、御行ではすべてのワークショップを実施されましたか?

幡野

直近の内定者研修で導入させていただいたのは『ツナマル』と『おおはしゃぎの旅』の2つです。今年度はその2つだけですが、来年度は別の2つも取り入れていきたいと思っています。

どちらもスムーズに進行できましたか?

幡野

私がファシリテーターを務めましたが、事前にマニュアルを一通り読み、スライドを見ておく程度の準備で、スムーズに進行できました。この手軽さはありがたかったですし、進行側も楽しかったです。形式は対面でしたが、来られなかった人についてはオンラインで参加してもらいました。

『ツナマル』は“100分後にゼッタイ仲良くなれるワークショップ”という副題がついている自己紹介を軸としたワークで、参加者が自分の情報を開示し、他者と親密な関係性を築けるように導く構成になっています。これは、やはり初回の内定者の集まりで活用されたのですか?

幡野

夏前に、初めて内定者のほぼ全員を集めた場で行いました。まったく知らない者同士、数人ずつのグループに分けて行ったので、最初はシーンとなったりするのかな、と覚悟していたのですが、序盤から盛り上がっていましたね。私たちがフォローに出る幕もありませんでした。『ツナマル』は動物になりきって、語尾に「ニャン」とか「モー」とか、動物の鳴き声をつけて発言するルールになっているところがユニークですが、おかげで距離が縮まるのが早かった気がします。

「つながるアニマル」イメージ

一方の『大はしゃぎの旅』は、新人に必要な「質問力」を身に付けるためのワークです。デジタルネイティブのZ世代は、ネットで情報を探すことは得意としていますが、反面で仕事の現場に立つと、上司や先輩にわからないことを質問するのが苦手、と指摘している人事担当者が少なくありません。御行でもそのような認識をお持ちで、このワークを導入されたのでしょうか?

幡野

『大はしゃぎの旅』は内定式の前に実施したのですが、内定式後、内定者には煩雑な事務手続きなどをいくつもこなしてもらう必要があるので、分からないときにどんどん質問してほしいという思いから、質問力をテーマにした『大はしゃぎの旅』を選びました。話し方のコツのようなものも学べるので、内定者同士、お互いにより深くコミュニケーションを図っていくためにも、こうしたワークで学ぶのはいい機会になるのでは、とも考えました。

「おはしゃぎの旅」イメージ

成果

内定者ガイダンスで、早速“質問力”が活かされる場面があった

2つのワークショップに参加されたみなさんの反応は、いかがでしたか?

矢ケ崎

『ツナマル』については、最初は恥ずかしそうにしている内定者もいましたけど、すぐにみんな慣れていましたね。休み時間も和気あいあいとした雰囲気が続いていましたし、終了後に連絡先を交換するなど、みんな仲良くなれていたのでよかったと思います。

『大はしゃぎの旅』のほうは、座学の場面もありましたが、内定者は一生懸命にメモを取りながら聞いてくれていました。恐らく、大学ではあまり習わないような内容なので、興味を持ってもらえたのではないかと思います。グループワークの場面では、話し合ってそれぞれグループごとの意見をまとめる取り組みがありましたが、各グループで個性あふれる意見が出ていて、内定者同士いい刺激を受けられたのではないかと思います。

まだワークショップを実施されて間がないとは思いますが、実際に効果を実感する場面はありましたか?

幡野

先日、内定者ガイダンスを行った際に、先ほど申し上げた手間のかかる事務手続きをいくつかやってもらったのですが、その際に自主的に質問してくれた内定者が多く、しかもわからないポイントを明確に説明しながら質問できていたので、『大はしゃぎの旅』で学んだ質問力が身に付いているのかな、と思いました。

今後、内定者フォローをどのような形で充実させていきたいとお考えですか?

矢ケ崎 

『大はしゃぎの旅』の質問力のように、職場ですぐに役立つ内容を盛り込んだガイダンスを展開していきたいです。先輩行員のアンケートを見ても、今必要な知識を得られて、現場ですぐに役立つ研修を受けたいというニーズがとても多いです。内定者に対しても、4月に入行してから職場で戸惑わずに済むような研修があれば、ゼロからスタートするよりもスムーズに環境になじめると思うので、またいろいろと考えていきたいですね。

今回ご導入いただいたワークショップ

Z世代のための内定者フォローワークショップ

立教大学中原ゼミナールに所属する「イマドキの学生」の目線で企画・開発された 「Z世代の Z世代による Z世代のための 内定者フォローワークショップ」 です。

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提案者の声

脇田雄祐 さん

株式会社ダイヤモンド・ヒューマンリソース HD営業局 HD首都圏営業1部 HD営業課

東日本銀行様は2022年に設立された金融ビジネススクールが中心となり、階層別研修をはじめ、教育に力を注いでいます。現役行員のみならず、内定者にまで教育の目が向けられています。今回の内定者フォローワークショップは、内定者向け教育の企画・設計の効率化と、長期的に利用が可能という点を評価いただき導入いただきました。対面・オンラインどちらでも実施できることが本ワークショップにおける特長の1つですが、東日本銀行様はハイブリッド型で実施されるなど、最大限に有効活用いただいております。

導入企業

東日本銀行

東日本銀行は、2024年に100周年を迎えます。東京を核とした首都圏において、心のかよう「フェイス・トゥ・フェイス」というお客さま本位の精神で、地域社会の繁栄に貢献し、地域社会と共に発展していく金融機関を目指しています。地域社会の持続的な発展と「中小企業のトータルパートナー」の実現に向け、多様化・高度化する経営課題の解決に向け、ソリューションビジネスの深化・拡大を進めています。

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