千葉興業銀行 (ちば興銀)

社会人基礎力の“前に踏み出す力”を大切にするちば興銀が、「入社1年目の教科書研修」に期待したこと

  • 新人研修
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「ちば興銀」の愛称で知られる千葉興業銀行は、長年にわたって「人材重視経営」に注力。従業員のキャリア開発を積極的に支援しているが、なかでも新卒入行者への育成プログラムは手厚い。そんなちば興銀が、入行後間もない行員向けに行った研修の一つが「入社1年目の教科書研修」だ。今回は、千葉興業銀行 人事部人材開発室調査役 水野聡識様と、人事部人材開発室 副調査役 水谷有里様に、導入の背景や活用方法、数ある新人向け研修の中から、なぜ「入社1年目の教科書研修」を採用したのか。また、研修後にどのような感触を得られたのかを伺った。

課題

新人のうちに“前に踏み出す力”を身に付けてもらいたい

自社の新人育成課題を語る水野様

人事部人材開発室 調査役 水野聡識 様

今回ご活用いただいたのは、いち早く“将来活躍する新人”になるための、仕事に取り組む姿勢や、具体的な行動の仕方を伝える書籍『入社 1 年目の教科書』(ライフネット生命保険創業者・岩瀬大輔著)をベースとした研修です。御行には、新人研修の一環として導入していただきましたが、活用に至った背景をお聞かせください。

水野

ちば興銀では新卒入行者に対し、入行後 2 年間の「基礎能力開発期間」を設けています。配属先は数カ月以内に決定しますが、一刻も早く現場に出てもらうというよりは、しっかり育成に時間をかけるのが基本方針です。新卒入行者にとっては、銀行員としての専門知識を身に付けてもらうことも大切ですが、それ以前の土台として「社会人基礎力」の習得が欠かせません。なかでも、私たちが重視する“前に踏み出す力”を身に付ける一助として、この研修が役立ちそうだと考えました。

経済産業省が提唱している「社会人基礎力」には“前に踏み出す力”“考え抜く力”“チームで働く力”の 3 つがあります。とりわけ“前に踏み出す力”を重視しているのはなぜですか?

水野

3 つの力はどれも社会人にとって必須のものですが、新人のうちに“前に踏み出す力”を育むことが、後々の成長につながっていくと認識しているからです。もともと、私たちは採用活動において「鶏口人材(けいこうじんざい)」を積極的に求めています。鶏口人材とは、故事成語の「鶏口となるも牛後となるなかれ」から名付けたものですが、組織の大小にかかわらず、自分が率先して主役になり、熱意を持って仕事に取り組んでくれるような人物像をイメージしています。つまり、採用の段階から“前に踏み出す力”の素養を持った人材に着目している、という経緯があります。

導入の決め手

『入社 1 年目の教科書』には“前に踏み出す力”を身に付けるヒントが詰まっている

「入社1年目の教科書研修」の研修教材

丁寧に時間をかけ、じっくり新人研修を行う土壌がある中で、さらに「入社 1 年目の教科書研修」を導入された決め手を伺えますか?

水野

“前に踏み出す力”の養成に、よりダイレクトに役立つ研修を取り入れたい、と考えていたときに、「入社 1 年目の教科書研修」を紹介していただきました。導入の決め手となったのは、やはり大がかりな準備の手間をカットできる、という点が大きいです。自分たちで一から研修を企画・運営する場合、まず、企画の内容を練り上げていくところにもっとも時間を要し、なおかつ、スムーズに進行するためのシミュレーションなども必要ですから、幾重にも手間ひまがかかります。その点、「入社 1 年目の教科書研修(内製化支援パッケージ)」を活用すれば、事前に少し資料に目を通すだけで、大きな負担感もなく研修を実施できるのが魅力的でした。それに加えて、私自身が社会人 6 年目で人事部に異動した頃、『入社 1 年目の教科書』を読んだことがあり、内容に共感を持っていたことも決め手になりました。

『入社 1 年目の教科書』のどのような点に共感を持たれていたのでしょうか?

水野

『入社 1 年目の教科書』の冒頭に「50 点で構わないから早く出せ」という原則が載っています。その理由として、新人のうちは与えられた仕事に対し、時間をかけて 100 点を目指すより、いち早く 50 点の状態で提出して、先輩や上司に赤入れしてもらったほうが成長できる――とあり、当時、腑に落ちたことを覚えています。ほかにも納得させられるポイントが多く、たとえば「会議では新人でも必ず発言せよ」「『あえて言わせてください』で意見を言え」「感動は、ためらわずに伝える」など、主体的に行動する重要性を説いたものが目立ちます。これらは、すべて“前に踏み出す力”を持とう、というメッセージだと思っています。

活用方法

資料を簡単にチェックした後、人事部が主催してオンラインで研修を実施

「入社1年目の教科書」を読みながら語る水谷様

人事部人材開発室 副調査役 水谷有里 様

『入社 1 年目の教科書研修』は人事部で運営していただく仕様の研修キットですが、活用にあたって不安や疑問点などはありませんでしたか?

水谷

営業の方に説明していただいたので、大きな不安はなかったのですが、当初は、本当に事前の準備や練習もなく活用できるものなのか、という疑問がありました。それと、自分たちで研修を作るときは、中身を充実させるために、さまざまな工夫を凝らすのはもちろんのこと、どのタイミングでどんな話をするか、というような時間配分に関しても細かく配慮しますが、研修キットではそういった部分が担保されているのか気になりました。また、事前準備をほとんど必要としないだけに、ただパワーポイントの資料を読み上げるだけで終わるのではないか、といった懸念もあったように思います。

実際に研修を運営されて、使用感はいかがでしたか?

水谷

実際には、資料を読み上げるだけに終始することもなく、個人ワークあり、グループワークありの充実した内容で、すぐに懸念は払拭されました。練習などはせず、ちょっと資料を確認しただけで本番を迎えましたが、きめ細やかな指示事項に従うだけで、時間どおりスムーズに進行できたのがよかったです。事前準備をしなくても成立するほど作り込まれたキットなのに、ある程度は自分たちの好きなようにアレンジできるところも、使いやすく感じた一因かもしれません。

成果

定性的にも定量的にも、研修参加者の成長が確認できた

「入社1年目の教科書研修」の研修教材

研修に参加されたみなさんの反応はどうでしたか?

水谷

グループワーク内で参加者から MVP を決める、という取り組みがあり、オンライン研修ではありましたが、活発な話し合いの中で参加者同士の横のつながりも生まれたように感じます。前向きにワークに取り組んでくれる参加者が多く、理解度も高かったようで、全体的に感触としては良かったです。なかには「『入社 1 年目の教科書研修』を受けて、これまではやや漠然としていた、仕事を取り組むうえでの重要な“心構え”のようなものが、明確に言語化されたので良かった」という感想をくれた参加者もいました。まさに「入社 1 年目の教科書研修」の狙いに合致したフィードバックだったので、こちらの伝えたかったことがきちんと伝わった、という手ごたえを感じました。

研修後、実際にその効果を実感することはできましたか?

水谷

後日、研修参加者の上司を対象としてアンケートをとったところ、「(研修参加者は)自発的な行動ができている」「前向きに業務に取り組んでいる」「業務のスピードも速い」「先輩行員への刺激になっている」といった、ポジティブな感想を多数得ることができました。一概に研修だけの成果とは言えないものの、一定の効果は確認できたと思います。また、ちば興銀では「業務習得進度表」を運用し、自身がどれだけの期間で、どれだけの業務を習得できたか、成長のスピードを視覚化できるようにしています。この業務習得進度表を見ると、研修を受けた社員は業務習得のスピードが速い傾向が見られます。これもまた、意識的な“前に踏み出す力”の養成が、成長を後押ししているのではないか、と認識しています。

今回ご導入いただいた研修

『入社1年目の教科書』 研修(導入編)

新入社員教育のベストセラー『入社1年目の教科書』のコンテンツをオンライン研修用に最適化。「3つの原則」に基づく「信頼される新入社員」のイメージづくり(現場配属前のポジティブな態度形成)を行います。

商品詳細ページをこちら

提案者の声

小林靖明 さん

株式会社ダイヤモンド・ヒューマンリソース HD販売推進室 HD販売推進部 HD販売推進1課

毎年、とても力を入れて新人研修を構築されているのが印象的でした。研修チームのみなさま、企画力・デリバリー力ともに、とても高いレベルで実践されています。当商品の即実践できるパッケージ性と自社で調整可能なカスタマイズ性により、自分たちのコンセプトに合わせつつ、負担も抑えつつ活用できるものとして導入いただきました。導入以降、前後の研修とも連動させることで、私の想像以上の新たな可能性を次々引き出しながらご活用いただいています。 

導入企業

千葉興業銀行

1952 年の設立以来、地域に根付く金融機関として千葉県の発展に貢献してきたちば興銀は、「地域とともに お客さまのために 『親 切』の心で」を企業理念とし、地域とともに存続・発展する地域密着の金融機関である。地域の小・中学校に向けた全店での職場見 学の受入れや、県内の高校生を対象に金融経済教育の普及を目的とする「エコノミクス甲子園千葉大会」の開催など、千葉の未来 を担う人材の育成を掲げ、地域貢献を図っている。

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